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134 30歳からの食育 Leaning about fishes

こんにちは、答志島のいがちゃんこと五十嵐ちひろです。まだまだ残暑が厳しいですが、もう暦の上では秋。食欲の、秋。秋が旬の海の幸と言えばサンマですが、答志島に住んでいるとあんまり秋はサンマ!って感じじゃないんですよね。なぜなら答志の漁師さんたちはサンマを獲らないので。

 

では最近の答志島では何が旬かと言うと、多分イワシです。わたしの住む和具で盛んなさわらの一本釣りでは、イワシを餌にするので漁師さんたちはたくさんイワシが揚がる方がいいみたいだけど、餌にするには大きすぎるイワシがたくさん揚がるとどうなるでしょうか。答えは、どこの家でもイワシ料理だらけになる!!!

さわら
イワシを食べるさわらは顔がちょっとこわい。

そんなわけでわたしも、イワシの甘煮やら、酢漬けやら、ピカタやら、フライやらを作ってみたりしたんですが、大量のイワシをさばきながら、「もしかしてわたしって移住しなかったら一生魚のさばき方など覚えなかったのでは?」と考えていました。

イワシのピカタ
イワシのピカタ(正解が分かりにくい料理で見た目の良し悪しをごまかす)

元々魚よりは肉の方が好きだし、魚を買っても既に調理済みか切り身になっているものだけ。振り返ってみれば、実家の台所に立っていた母が魚をさばいているのを見た記憶もありません。でもそれは母が料理を怠けているということでは無くて、都市部ではそれでも生きていけるからなんです。なんだったら、魚をさばくどころか料理さえしなくても生きていけるくらいなので、一生魚のさばき方を知らないまま終わるというのも全く変な想像では無いんですよね。(ちなみに母は近年スーパー魚売り場で働いている間に魚をさばくのをマスターしました)

 

 

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イワシフライ
イワシのフライ(公開ギリギリラインの見た目)(生の開きはまだ見せられない)

最近の子どもは切り身が泳いでいると思っている、なんて言う話はさすがに大げさにしても、食べている魚と泳いでいる魚の形って全然結びついていないのは割とリアルな話で、わたし自身も、答志島に来るまでは元々の形が分からなかったものなんていくらでもあります。めかぶがわかめの一部だなんて知らなかったし、流通しているものが刻まれてあの形になっているのも知らなかった。キスは天ぷらにするために開いている状態しか知らないから、水揚げされたキスを見てもキスだと分からなかった。

鱚
これがあのキスかあ~。

島にいると、魚の形や海藻の色を知らないのは恥ずかしいことのような気がしてあんまり言えなかったけど、今まで生きていた環境が違うんだから当然のことで、特段恥ずかしがることではないのかも知れません。この環境に身を置いて、興味を持って、しっかりと知識を身に着けていけたらいいなあ。

 

まだまだ初心者なわたしですが、市場を見に行って季節によって水槽に入っている魚が違うと気がついたり、この間まであの魚を獲っていた人が今は別の魚の漁に出ているとか、そんな話を聞いてだんだんと魚の旬について分かり始めてきたりしています。

 

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