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095 移住までの道(後編) My process of migration

こんにちは、答志島へ移住して1年3ヶ月経ったいがちゃんこと五十嵐ちひろです。前回に引き続き、わたしが答志島に移住するまでの過程をお話します。

 

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移住活動のスタート

さて、2015年9月、移住先を探そうか、と思ったわたしは、東京で開かれた「ふるさと回帰フェア」に行きました。「ふるさと回帰フェア」は毎年開かれている大規模移住相談会で、全国各地の移住者を求める自治体がブースを出して、それぞれ自分たちのまちの良い所を、移住希望者たちにPRするイベントです。そこでまあまあ痛い目にあいました。というのも、移住先の候補をほぼ全く絞っていないわたしは、ひとまず会場ぐるっとまわろうか、って思うじゃないですか。ちょっと歩くだけで来るわ来るわ、資料を渡しに。かかるわかかるわ、ブース立ち寄りへのお誘い。

最初のうちは楽しく話を聞いていられるんだけど、だんだんと疲れてくるし、どこでどんな話聞いたか分からなくなってくるし、資料はかさんで重いし。移住にとっかかる大変さっていうのをモロに感じたのでした。

 

結局その後半年ほどは、ネットでの情報収集くらいにとどめて、直接地方自治体の人たちと関わるイベントへは出なかったのです。

移住先を絞る

その後、このような事態の再発を防ぐためには、まずもう少し行きたい地域を絞らなければならない、と考えました。わたしの条件は「海のあるところ」そして、「雪の降らないところ」です。なんとなく好きになれそうな気がする瀬戸内海沿岸地域にも惹かれたのですが、ここは紀伊半島だ!とほぼインスピレーションのみで移住先の候補を和歌山、三重の2県に絞りました。マジで「どこでもやっていける」という自信からテキトーにチョイスした。

 

テキトーチョイスが済んだらまず、その地域の情報を集めるためにふるさと回帰支援センターへ行きました。東京は有楽町にある、全国の移住を取り扱う機関です。ここに行くと、各都道府県の担当の人がいて、どの地域が移住者に人気とか、地域おこし協力隊を募集しているとか、就職相談会の情報とかをくれます。

ふるさと回帰支援センターの中には、ちょっとしたセミナーやプレゼンなんかができるスペースがあって、そこで開かれた和歌山県主催の移住相談会、三重県の地域おこし協力隊募集説明会に参加しました。正確な日程を書こうと思って、当時の日記を見てみましたが、移住活動の記録はありませんでした。アテにならないな、過去のわたし。しかしその一方で、ワーホリの説明会や、婚活パーティーにも出ていたので、なんだろう、日記には仕事に対する愚痴も少々見受けられたし、逃避していたのかな?移住はその延長線上でもあったのかも知れないですね。

移住相談会に参加して

さて、当初からわたしは移住するなら地域おこし協力隊だな、って思っていたので、普通の移住相談会でも地域おこし協力隊の募集があるか、とか、どんな仕事内容なのか、とかを直接質問したりしていたと思います。印象に残ったのは、移住や地域おこし協力隊に関する内容よりも、自治体の担当者の人が熱心とか魅力があるとか、でした。

 

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地域おこし協力隊

6月に開かれた三重県の地域おこし協力隊募集説明会で、初めて答志島の名前を知りました。この説明会には鳥羽市の先輩隊員の大野愛子さんも来ていて、実際の活動内容とかを話してくれて、活き活きと活動しているんだなー、という印象がありました。ですが、観光地として有名な鳥羽市は移住先として全く眼中には無くて「話だけでも~」と言われて、軽い気持ちでブースに座ったのが、気づかぬうちに答志島への移住の第一歩となっていたのです。

 

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その後も、鳥羽市、三重県、和歌山県の担当者の方たちは都内でイベントがあるたびにメールで連絡をしてくれて、(一斉送信ではないヤツ)その中で都合の合った鳥羽市の移住説明会に参加してみたんです。これが8月でした。そこで再び、先輩協力隊の話を聞いたり、市役所の担当者の人と話したりして「一度鳥羽市に来てください」という誘いに乗ろうと思ったのです。

下見からはあっという間だった

それで、仕事の区切りがいいタイミングとか、ボーナスが入るタイミングとかを考慮して、2017年の2月に答志島に初上陸するわけです。このときは、鳥羽よりさらに南にある御浜町(みはまちょう)という所にも行きましたし、鳥羽市内もたっぷり案内してもらいました。この下見旅行でピンとこなかったら、当時の職場での契約をあと半年更新して、今度は和歌山県内に下見に行こうと考えていました。

 

実際は、答志島に住みたいな、って思ってたので、地域おこし協力隊の募集に応募することになりました。下見に行ったときに見たもの、感じたことはまた改めて。

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その後は本当にあっという間に話が進んでいきました。鳥羽市に地域おこし協力隊の応募書類を送り、職場の先輩たちや上司に仕事を辞めて移住することを伝えました。翌月の3月に再び鳥羽を訪れ、市役所での面接、同日答志島での面接。「来月中には着任することになるので、2月から毎月答志に来ることになりますね」と市役所の人に言われて「確かに」ってその時は思ったけど、今は毎月どころか毎日いるわ。

 

無事答志島で活動する地域おこし協力隊としての採用が決まり、昨年2017年4月21日に答志島の和具に移住してきたのでした。

 

移住を真剣に考え始めてから移住するまで1年半。ちょっと短い期間で決めた感はありますが、「どこでもやっていける自信」と「思い立ったら即行動」の精神とが、そうさせたと思うので、あまりお勧めできるパターンではないかな。ただ、移住を考える人にはどこかしら参考になるところがあればいいなあ、って思います。