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123 市場を見学しよう! Visit the markets!

こんにちは、答志島のいがちゃんこと五十嵐ちひろです。島の人口約2千人のうち半数以上が漁業に携わっている答志島では、市場はいつでも活気があります。せっかく漁師町に来たんだから、どんな魚が上がっているのか見てみたいですよね。島の中では各集落にそれぞれ市場があり、実はどの市場も見学ができるんですよ。

答志の市場(正しくは鳥羽磯部漁協答志集約地方卸売市場)
答志の市場(正しくは鳥羽磯部漁協答志集約地方卸売市場)

お買い物はできないけれど

市場と聞いてどんな場所を思い浮かべますか?築地場外や、海外のマーケットのような、一般の人も買い物ができる市場を想像する方も多いと思いますが、答志島の市場で買い付けができるのは、入札権を持った業者さんだけですので、残念ながらお買い物は楽しめません。ですが、市場の雰囲気や、さまざまな魚を見るだけできっと楽しく特別な経験になりますので、ぜひ見て行って欲しいです。

自由に見られる和具、桃取、大答志市場

和具、桃取、大答志(おおどし)市場は特に入場の手続きはいりません。市場で働く人の邪魔にならないようにすることと、売り物である魚に触らないこと、これだけ守れば自由に見ることができます。

和具の市場は、5月中旬から2月くらいの間は、午後1時頃に行くと一本釣りであがったたくさんのさわらが見られますよ。そして2時半に入札があり、その様子も見ることができます。夏場は、海女漁のある日だと、大体2時ぐらいにアワビやサザエなどの海の幸がたくさん運び込まれます。

さわらのアップ
和具の名産「答志島トロさわら」
アワビを持って来る人たち
アワビの水揚げ風景。和具地区は海士さん(男性の素潜り漁師さん)も多いです。

桃取の市場は、答志よりは規模は小さいけれど、和具よりは水槽の数が多いです。桃取では潜水漁師さんが「本ミル」と呼ばれる高級貝を獲っているので、そんな珍しい貝を見られることもあるかも?

 

答志地区の大答志市場は、集落から離れたところにあります。答志の定期船乗り場から北に600mほど行ったところに大きな漁船がたくさんある漁港があり、その港に面して大答志市場はあります。大きな漁船で曳いてきたシロメ(シラス)が揚がると、ここで売り買いされます。シロメは春と秋に揚がりますが、入札があるか、何時に入札が行われるかは海次第です。

シロメの入ったカゴがたくさん並ぶ
シロメ(シラス)の入札風景
カゴに入ったシロメ(シラス)
生しらす!おいしそう!!

優漁衛生品質管理市場

上にあげた3つの市場は自由に見学することができますが、答志市場では入場するための手続きが必要です。答志島で一番大きな答志地区の市場は、特別な市場です。なぜ特別なのかと言うと、全国で17しかない、優良衛生品質管理市場に認定されている市場だからです。

鮮魚
カサゴやイナダ?など

島内の他の市場と違って、海に面していない方向は壁または扉があり、簡単には出入りできないようになっています。鳥に侵入されないので、フン害の心配がありません。また、場内で使われるフォークリフトは油漏れの無い電動の物を使用しています。毎日水槽の清掃が行われることや、魚を入れた容器を地面に直置きせずに必ずコンパネの上に乗せることなど、衛生管理が徹底されているのが、この答志の市場なのです。

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入場の仕方

外部の人が入場できるのは、事務所からのみですので、事務所の入り口から入りましょう。事務所に入ると右側にカウンターがあり、そこに入場許可の書類がありますので、そこに記入してください。名前や連絡先、入場時刻、入場目的などを記入すると、下にチェックリストがあるので、それぞれ良く読んでマルを付けてください。

 

書類の隣に帽子が置いてありますので、帽子を持っていない人はここのものを借りて下さい。帽子をかぶっていない人は市場へは入れません。

ヒラメとスズキと思われる魚
ヒラメとスズキ?かな

そして、市場の入口の手前にある洗面台で、石鹸を使って手を洗い、ぺーパータオルで拭いた後にアルコール消毒をしてください。いよいよ市場の中に入りますが、入り口に小さな水槽があり、そこに消毒液が入っているので、そこで靴の裏を消毒してください。

小さなサメ
サメです。この辺では干物にして食べます。

場内に入ったら気を付けることは3点です。まずは絶対に魚には触らないこと!大切な売り物なので。それから、走らないこと!市場の床は濡れている所が多く、とっても滑りやすいので走ってはいけません。「あっちで入札が始まった!」と思っても慌てないで!よっぽど魚が少なくない限りは30分~1時間くらいはやっていますから。そして最後に、市場で働く漁業組合の職員さんや仲買人さんの邪魔にならないように気を付けまること!大きな声を出したり、フラッシュをたいて撮影をしたり、通路を遮ったりしないでくださいね。普通に写真を撮るのはOKです。

一発入札方式

答志島の市場での魚の仕入れは「セリ」では無く「入札」と呼ばれています。セリというのはだんだんと値段を競り上げていって購入者を決めるのですが、ここではみんな一発入札方式です。仲買人さんたちが持ったフダに目の前の魚を1キロあたりいくらで購入したいかを書き入れます。そして入札を取り仕切る漁業組合の職員さんにそれを見せます。一番高い値段を付けた人が、その魚を買うことができます。ちなみに、答志島の市場では仲買人さんの他に地元の旅館や飲食店にも入札権が与えられていますので、板さんたちが自分の目利きで入札した魚を食べられるのも、島の特徴です。

入札に使うフダ
入札に使うフダ
フダを見せる仲買人さんたち
フダに書く文字は独特でわたしには読めません。

答志の市場では1日に数回入札が行われますが、いちばんの見どころは12時半からの入札です。最初に鮮魚(しめた魚)、次に活魚(生きて水槽の中を泳ぐ魚)という順番に行われます。市場というと朝早いというイメージがありますが、案外とこれぐらいの時間なんですよ。ここで売り買いされた魚は、次の日の早朝に築地や大阪などの大きな市場に並ぶこともあるそうです。

水槽の中のシタビラメ
高級魚のシタビラメ。初めて見たときこんな顔してたんだ!とびっくりした。

魚が入った水槽を見てみると、白い札が浮いています。そこには、あがった魚の情報が書かれています。左に魚を獲った人の名前、そして真ん中に魚の名前(その下に魚の数も)、1番右が魚の重さです。入札後に見てみるとこの上に赤い色で買った人の名前が書かれます。

水槽の中の表示の説明
長三郎のとったワラサが1匹で6.3kg

答志は漁場がとても豊かなため、よく「マグロとクジラ以外ならなんでもとれる」なんて言われたりするぐらいたくさんの種類の魚があがります。見たことない魚もたくさんいると思いますが、入札の前後だったら、仲買人さんや職員さんたちが魚の名前や食べ方を教えてくれるかも知れませんよ

 

市場をあとにするときは入場の際に書いた書類の退場時間の記入と、帽子の返却を忘れずに。どの市場も基本的に土曜日と祝日の前日がお休みで、場合によっては火曜日もお休みになりますので、旅程を組むときの参考にしてください。

お寿司
寿司はうまい。

島にはおいしい魚介類の食べられる飲食店や旅館があるので、ぜひ食べて行って下さい。お寿司屋さんも2軒ありますよ。

購入したい場合は?

答志島でとれた魚を持ち帰って調理したい!という場合はどうするか。実は島の中には魚屋さんは1軒もありません。島の人にとっては、魚は自分でとるか貰うものなので・・・。もし、新鮮な魚介類が買いたかったら、ぜひ鳥羽駅近くの鳥羽マルシェに行ってみてください。漁協と農協の直売店なので、答志島や鳥羽、志摩でとれたお魚がお手頃な価格で購入できますよ。鳥羽の定期船乗り場からも歩いて行けます。水曜日が定休日です。

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活きの良い伊勢海老‼️ 大量入荷です〜🦐 #伊勢海老 #伊勢エビ #伊勢えび #鳥羽産 #鳥羽市 #鳥羽マルシェ

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せっかく漁師の島に来たなら、舌だけでなく目でも魚を味わって行ってくださいね!