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127 車を持たない田舎暮らし Living in a local area without cars

田舎暮らしと車

こんにちは、田舎暮らし3年生の五十嵐ちひろです。都市部から田舎に移住すると最初の課題としてよくあるのが、車の運転問題です。都市での生活は、車を持っていなくても、電車やバスやタクシーなんかを利用することで十分完結します。しかし田舎に行けば行くほど、自家用車の必要性は上がっていくし、家族4人に対して車4人なんて言うのもざらです。運転免許を取っていないとか、完全なペーパードライバーだっていう都会の人も、田舎に移住したら、大抵車を運転する必要にかられます。

 

地域おこし協力隊も例に漏れず、多くの人は自分の車を所有しています。自治体が用意してくれたり、人から譲り受けたり、自力で中古車を買ったりさまざまですが、ほとんどの場合車を持つことになるのです。そんな中、わたしは自分の車を持たない生活をしてきました。

車を持たない島での暮らし

まず島の中は自転車で移動します。運よく貸してもらえた自転車は電動アシスト付きなので、和具と答志の間のキツめの坂、へーふり坂もスイスイ上れますし、桃取までだって明るい時間帯なら問題なく行き来できます。今ではピンクの自転車がトレードマークです。

自転車といがちゃん。
トレードマークのピンクの自転車とわたし。昨年の御木曳の準備の日に撮影したのではっぴ姿です。

また、どうしても車が必要なときは割と簡単に人に貸してもらえます。これはとってもありがたい。鳥羽発答志行の最終船を逃しても、もう少し遅くまで船が行き来している桃取まで車で迎えに来てくれる人がいたり、同じ桃取行の船に乗っていた人の車に便乗させてもらったり、という手で解決します。

島の外でも車は無し

島の外に出るときは、バスや電車を利用します。地方の公共交通機関は基本的に本数が少ないので、船とバス、バスと電車などの乗り継ぎが悪くロスする時間がとても長くなってしまいます。なので、多くの島民は鳥羽の定期船乗り場近くに駐車場を借りているのですが、わたしが出かける頻度や出かけるときはまず自分一人であることを考えると、駐車場代や維持費を支払ってまで車を持つことはあまり合理的では無いのです。

 

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そんな具合でわたしは車の無い田舎暮らしを実行していたわけですが、これは地域おこし協力隊としては結構レアなケースかな、と思います。

車を持つメリット

しかし、実は半年前に車を入手しました。島の中で乗る為の車です。中古車店の人に「本当にこれでいいんですか?」と聞かれるくらいかなり古い型の車ですが、海に囲まれた島では車は傷みやすい為、そのくらいでちょうどいいのです。

 

車を手に入れたメリットは3つ。まず、友人が遊びに来たときも気兼ねなく色んな所に案内ができるということ。以前は人の車を借りたり、歩いて行ける範囲だけをまわったりしていたのですが、自分の車の方が自由がきくのでいいんですよね。

 

次に桃取港に車を停めておくことで、答志行の船より1時間25分遅い桃取行の最終便に乗れるようになったこと。この1時間25分のおかげで、本土にいるときの行動範囲が少し広がるんですよ。しかも桃取の駐車場の利用料は年間4千円ととてもお手頃です。(決まった場所を借りる場合はもう少し高いです)

 

3つ目は天気に関係なく行動できること。和具の中なら歩いて移動すればいいのですが、大雨の中答志まで歩いて行くのは正直しんどいし、桃取もやはり、雨の日や風の強い日には車でないと絶対に行けません。また、強風や波の大きな日は定期船の答志航路は運休になることがあります。しかし、桃取航路は比較的運休になりにくいため、桃取に行ければ出かけられるということもしばしばあるのです。

ピンクのラパンと海
きれいに撮影できた愛車ラパン。

最初は車が無くてもぜんぜんやっていけるなー、と思っていましたが、車1台あるだけでこれだけ快適になるんだから買って良かったな、と今では思います。結論!答志島での生活は車無しでもなんとかなるけど、あった方が格段に利便性は高まる!!